トップページ > コンサルブログ > 東京都の太陽光パネル義務化・・・あれ?
東京都の太陽光パネル義務化・・・あれ?
2023/03/01
東京都の太陽光パネル義務化問題。
どの報道を見ても一発目の見出しで「義務化」 となっているので、何の疑問も持たずに私も見ていましたが、再度条例を徹底的に読み込んだところ気になる点が出てきました。
この条例は一定規模以上の住宅会社となっているので、結論としては積水ハウスや一条工務店など全国の大手メーカーが対象となっています。
関東にも手広く進出しているかなり大きめの住宅会社の社長に「太陽光パネルの義務化にかかってます?」 と聞いたところ「うちの規模だと義務にならないね」 とのこと。
それはさておき、条例を読み込んだ結果、私が感じた疑問を話します。
細かい文章をここに あげると話がややこしくなるので結論だけを書きます。
太陽光義務化とマスコミがガンガンやっているので、大手ハウスメーカーで建築する人は問答無用で太陽光を設置せざるを得ないと私も思っていましたのですが・・・
【疑問点①】
メーカーに対する罰則規定が事実上ありません。
罰則に近いようなものは何かというと、社名の公表ということになるようですが、これは会社の業績に寄与するような気がしてならないのは私だけでしょうか。
太陽光関しては賛成、反対、お客さんもいろいろ意見があるでしょう。
太陽光反対の人にとっては、大手ハウスメーカーで建築したいものの、太陽光が義務化になるとその分のコストがかかるから嫌だという意見が当然出てきます。
なかには、ウィグルの人権問題、中国の進出懸念、国内有力政治家関連の中国にある企業への利益誘導を上げる人もいるはずです。
最近の話で言えば、三浦瑠璃さんの発言がおかしいということも、太陽光を訝しがる人の頭にはあるでしょう。
いずれにしても、このような形で社名が公表されても「〇〇ハウスは太陽光を客に強制しないんだ。それは俺の意見と予算に合致するので相談してみようかな」 とならないでしょうか。
【疑問点②】
条例文をよく読むと、ハウスメーカーが太陽光を設置の義務を負うとはどこにも書いて
ありません。
「小池東京都知事に対してハウスメーカーが環境指針について提出する」
要約するとこのような文言になっています。
具体的に太陽光パネルを設置しなさいというようなものではなく、もうちょっとふわっとした感じの文章になっているんですよね。
そして疑問点① に書いたように、これを守らない場合でも最悪の罰則として社名が公表されるだけとなっているわけです。
ただ現実的には、大手ハウスメーカーはこの指針に従うでしょう。
お客さんに対しては、太陽光の載せなくてはいけませんと間違いなく話をするでしょう。
ただ、お客さんが「積水ハウスでどうしてもやりたいんだけども、太陽光パネル載せるのはどうしても嫌です」 ゴネた場合対応方法です。
■「太陽光載せなければ積水ハウスではお受けできません」
■「できれば載せていただきたいのですが、お客さんがどうしてもというのであれば仕方がありませんね」
この二つのパターンしかありえないのですが、もし後者の対応をすればこの制度自体なし崩しになっていく可能性があるような気がします。
すぐ噂になるでしょうね。
積水ハウスで都内で建てた建築物件が完成したのに、屋根を見ると何故か太陽光パネルが載ってなければ、だれかが必ず気づいて騒ぎ出すと思います。
私は行政のプロではありませんのでこれは素人解釈かもしれませんが、なんとなく私にはこのように条例が読めてしまいました。